USS東京2025年10月のオークション、季節指数通り下落推移へ

USS東京2025年10月のオークション、季節指数通り下落推移へ

成約率・成約単価共に低下。。。

10月USS東京の集荷台数は86,145台、前年同月比106.0%、1開催当たり17,229台と非常に多い台数が続いています。

成約率は8-9月と70%を上回る成約率を維持していましたが10月は再び70%を割込み68.9%、3週目に70%僅かに超えたもののその他の週は60%台後半となっています。【グラフ1】

【グラフ1】

成約単価は1,745千円と高値を維持、前年同月比では+82千円となっていますが前月比では▲41千円と成約率同様、低下が見られました。【グラフ2】

【グラフ2】

その他中~大会場ではUSS東京ほど成約率・成約単価が明確に下がっている会場はほとんどなく、微減程度に留まっています。USS横浜は前月比で成約率が2%上昇、HAA神戸は成約単価が67千円上がっており、会場によって動きに違いが出た非常に珍しい傾向が出てると言えます。

カテゴリー別の傾向

USS東京全体の成約率が9月から▲2.2%と下がったこともあり、ほとんどのカテゴリーで低下が見られます。特に成約率の低下が目立ったのが「RV」で前月比▲4.8%、次いで軽自動車が前月比▲3.8%、商用車が前月比▲3.5%となっており、その他のカテゴリーも成約率低下が目立っています。

「ミニバン」が前月比微増となっており、需要を維持していると感じられます。【表1】

【表1】

11月以降、どーなる?

9月はUSS東京を中心に会場新記録が多発しました。10月は後半からUSS東京は明らかな低下が見られ、成約率は10月全体で70%を下回り、成約単価も高値を維持しているものの、下落が見られました。他会場では10月に会場記録が出ているところもあり、会場によって傾向が違っている珍しい結果となっています。

ただ、市場変化は大型会場が先行するケースが多いことから11月は季節指数通り、下がる可能性はありますが急落は考えにくいと言えます。物価上昇や新車の鈍化から「中古車」への意識は例年に比べ高い傾向にあることから相場の下支えになる可能性を秘めています。

この記事の執筆者
倉田 佑一郎

倉田 佑一郎

自動車業界歴20年。24歳で自動車販売・買取の大手FC本部に入社。加盟店へのスーパーバイジング(経営改善)を得意とし、最優秀サポート賞を複数回受賞。独立後は多数の企業へ自動車ビジネスの支援をする傍ら、一般ドライバーへ向けた記事執筆や監修を行う。プロの目線から、愛車の価値を高く保ち賢いカーライフを送る提案を得意としている。