USS東京2025年6月のオークション、成約単価は時期通り上昇へ!

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出品台数過多により成約率は低下へ。。。
6月USS東京の集荷台数は72,653台、出品台数は前年同月比118.2%、1開催当たり18千台を超えこの時期としては非常に多く、過去15年の月次(6月)においてもっとも多い出品数となりました。成約率は前年同月から▲9.3%、前月比でも▲1.2%と台数が膨らんだことで成約率は低下しました。【グラフ1】

成約単価は1,687千円まで上昇、前月から85千円上昇、前年同月比では▲3千円に留まり、前年7月の大会新記録に迫る価格まで近づいてきています。【グラフ2】

非常に出品台数が多く、流札も多かったこともあり、滞留車が掃けず、応札状況は新規搬入車両に集中しました。前年に比べ円高に大きく振れたこともあり、輸出向き車両の引合いが弱いと感じられます。内需においても板金や修理を要する商品化まで時間を要する車両は非常に応札が弱く、評価点が低くても加修済み即納レベルの車両は、高評価点と変わらない落札結果も多く見られました。
カテゴリー別の傾向
USS東京全体の成約率は前月比▲1.2%と微減となり、各カテゴリーでも微増減が出てきています。
ミニバンはボーナス商戦、長期休暇前とあって1.6%上昇、初出品車両・ハイブリッドが微増となっています。一方、商用車が▲2.6%、軽▲2.0%、コンパクト・低価格が▲1.6%となっています。上下の幅自体は大きくないまでも為替の影響や時期らしい動きが出てきています。【表1】

7月以降、どーなる?
過去の7月の動きからも成約率、成約単価共に上昇傾向となるのは非常に高いと言えます。ただ、出品数は6月非常に多かったことからまずは掃けることで出品台数の減少から上昇「幅」が変わってくると思われます。時期的にボーナス商戦、長期休暇前の需要から客注も増加する傾向となるため、応札の二極化はより強まると考えられます。
全体的には上昇傾向となりますが、流通台数が多いことから成約率は大きく改善する可能性は低い一方で、個別の競りでは相場を大きく超える落札結果も多く発生することが予想され、不安定な相場と可能性が高いと言えます。
- この記事の執筆者
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倉田 佑一郎
自動車業界歴20年。24歳で自動車販売・買取の大手FC本部に入社。加盟店へのスーパーバイジング(経営改善)を得意とし、最優秀サポート賞を複数回受賞。独立後は多数の企業へ自動車ビジネスの支援をする傍ら、一般ドライバーへ向けた記事執筆や監修を行う。プロの目線から、愛車の価値を高く保ち賢いカーライフを送る提案を得意としている。