定額カーリースの「SOMPOで乗ーる」と「ORIX カーリース・オンライン」どっちにしよう?調べてわかった人気2社を選ぶ決め手と特徴

「安く新しい車に乗りたい」「そろそろ車を買い替えたい」とお考えの方には、最近ではカーリースが新たな選択肢として注目されています。初期費用が抑えられ、毎月定額で車に乗れるのは大きなメリットですよね。

しかし、実際に調べてみると、多くのカーリースが存在し、どれを選べば良いのか迷ってしまう方も多いようです。

そこで今回は、人気のカーリース2社「SOMPOで乗ーる」と「ORIX カーリース・オンライン」をピックアップし、比較してみました。

口コミや徹底調査で分かったサービス内容から、2社のどちらを選ぶべきかの決め手をご紹介します。

1.「SOMPOで乗ーる」「ORIX カーリース・オンライン」2社の評判は?

まずはインターネット上やSNSで発信されている「SOMPOで乗ーる」「ORIX カーリース・オンライン」の口コミを集めました。

SOMPOで乗ーる

SOMPOで乗ーる
引用:
SOMPOで乗ーる(そんぽでのーる)
良い評判
  • ・国産車だけでなく輸入車も選べるのは良い。良い車に長く乗りたいので、契約期間が長いのは気にならない
  • ・大手保険会社によるサービスなので、安心感がある
  • ・車種にもよると思うが、即納希望で自分が契約した車は早く納車された
  • ・電気自動車、水素自動車、輸入車、業務用に使える車など、とにかく選べる車種が豊富なのはいい
良くない評判
  • ・月の走行距離制限があるので、いっぱい車を使う人には合わないかも
  • ・長く乗った場合の総額を考えると新車購入したほうがよい
  • ・メンテナンスや車検の工場が指定されてしまう。知り合いのところでお願いしたかった
  • ・ネットですべて完結できると思ったら、仮審査通過後は電話で手続きが面倒だった

「SOMPOで乗ーる」は、損保ジャパンとDeNAが共同で運営していて、大企業の安心感があるというのも一つのポイントです。良くない評判では走行距離制限や支払い総額などについて書かれていましたが、これはこのサービスに限ったことではないのでは?とも思いました。メンテナンスや車検工場の指定は、住んでいる地域によっては注意が必要かもしれません。

オリックス・カーリース・オンライン

オリックス・カーリース・オンライン
引用:
オリックス・カーリース・オンライン
良い評判
  • ・トータルで新車購入と変わらないほか、維持費が安い
  • ・契約によっては2年で乗り換えできるプランもあって、選択肢が広がる
  • ・中古車のリース車両が充実している印象で、安かった
  • ・オペレーターの方の感じが良かった。丁寧に説明もあったので、安心感があった
良くない評判
  • ・納車された車内が汚かった
  • ・メンテナンスプランがないので、自分で整備工場を探さなければいけない
  • ・メンテナンスクーポンでオイル交換や車検費用が無料になるとあったが、指定工場が平日しかやってなくて困る
  • ・オペレーターの対応が悪く、連絡も遅く、納車まで時間がかかった

「ORIX カーリース・オンライン」は、維持費が安く済んだという口コミがよく見られました。中古車からも選べるほか、メンテナンスが無料になるメンテナンスクーポンがあることから安くできるようです。ただしクーポンは提携の工場でないと使えないので、工場によっては使いづらい場合もあります。そして、オペレーターの対応が良いという人と悪いという人がいました。これは対応してくれる方やタイミングによって変わるように思います。

2.カーリース会社を賢く選ぶための3つのポイント

今回は人気のカーリース会社2社を比較しますが、ここで自分に合った会社を選ぶためのポイントをまとめてみました。他のカーリース会社との比較検討にも役立つのでチェックしてみてください。(クリックで開きます)

ポイント1 月額費用と支払い方法を考える

まずは、月額料金に含まれる費用の内訳、支払い方法の選択肢、特典の有無から、自身の希望に合うかどうかを確認します。ただし月額料金といってもカーリース会社によって、基本の月額料金に含まれるものと含まれないものが変わってきます。

車を保有する際には・・・

  • 車両代金
  • 自賠責保険
  • 各種税金
  • 登録諸費用
  • 車検代
  • メンテナンス費用

といった費用がかかってきます。中でも車検代とメンテナンス費用は、別途オプションを追加して支払う必要がある場合もあります。そのほか、契約満了時に車両をマイカーとしてもらうために追加で費用を払うプランもあるので、このあたりを各社比較しましょう。

そして支払い方法も大事なポイント。多くのカーリース会社では口座振替による支払いですが、会社によってはクレジットカード払いができるところもあるようです。毎月支払うものなので、クレジットカード払いできるとクレジットカードのポイントも貯まりますね。

クレジットカード払いできるとクレジットカードのポイントも貯まる
ポイント2 カーライフスタイルや車を使う目的に合わせる

月々の費用は大事ですが、やはり車をどう使うか。自分のカーライフスタイルに合ったものを選ぶのがポイントです。

「週末しか乗らない」「家族で旅行にいっぱい行きたい」「3年後くらいには車が必要なくなるかも」・・・

人によって使い方が変わってきます。カーリース会社の「走行距離制限」と「リース期間」は車を使う目的に合ったものを選ぶと良いでしょう。

走行距離制限

多くのカーリース会社では、月間の走行距離制限があります。走行距離が増えればそれだけ車を消耗するので、車の価値が落ちてしまうからです。

走行距離が短いほど月額料金が安く設定されている場合が多いですが、制限距離を超えてしまうと超過金の支払いが発生するので注意が必要です。車をいっぱい使う、という方は月間走行距離が長いプランを選ぶほか、走行距離無制限のカーリース会社を選ぶようにしましょう。

走行距離制限

リース期間

こちらも大事なポイントです。一般的には3年・5年・7年の設定しているカーリース会社が多いですが、中には11年というところもあります。リース期間が長い方が月額料金は安くなる傾向です。ただし、契約期間中に解約をすると違約金を支払う必要がでてくるので、これも気をつけましょう。1年単位で契約期間を設定できるところもあるので、自分の使い方に合わせてお選びください。

リース期間
ポイント3 契約終了後のことも考える

カーリースの契約期間が終わった後のことを考えるのも大切です。これを知らなかったせいで、契約終了時に思わぬ出費があった、ということにもなるので、契約前に確認しましょう。

オープンエンドとクローズドエンド

カーリース会社について調べていると、契約方法に関して「オープンエンド」と「クローズドエンド」という言葉をよく目にします。車の価値は年数が経つごとに徐々に下がっていくため、カーリースでは契約期間終了時の予想される車の価格(=残価)をあらかじめ新車価格から差し引き、その残りの金額でリースの月額料金を決定します。

では、この残価は契約終了時にどう扱われるのでしょうか?その取り決めが「オープンエンド」と「クローズドエンド」の違いです。

オープンエンド

契約者に残価を公開し、普段の支払い金額を低く抑える代わりに、契約者の同意の上で残価を高く設定できる仕組みです。

その代わり、契約終了時に車両の価格が当初設定していた金額よりも低くなっていた場合、その差額を支払う必要が生じます。また、契約終了時には、残価を支払って車を買い取るという選択肢もあります。

クローズドエンド

契約者に残価を公開しない代わりに、契約終了時に車両の価格が当初設定していた金額よりも低くなっていた場合でも、契約者が差額を支払う必要はありません。

月額料金はオープンエンドに比べるとやや高くなる傾向がありますが、契約終了時の支払いを心配する必要がないのはメリットです。ただし、一般的なクローズドエンドでは、残価を支払って車を買い取ることはできません(※月額料金にオプション料金を追加することで車両を引き取れるプランもあります)。

契約終了時の車はどうなるか?

多くのカーリース会社では、大きく4つの選択肢があります。

新車乗り換え
車を返却
再リース(同じ車に乗り続ける)
車が自分のものになる(もらえるor買い取る)

契約終了時にどのようにしたいか、よく考えて契約を進めましょう。

3.「SOMPOで乗ーる」と「ORIX カーリース・オンライン」のサービス比較

ここからは今回取りあげた2社のそれぞれの具体的なサービスを比較していきます。

月額料金の比較(新車)

オリックス・カーリース・オンライン
新車の月額最安料金
◎

1万2,100円〜
(9年契約、ボーナス払いなし)

〇

1万4,520円〜
(いまのりナインの9年契約、ボーナス払いなし)

※いまのりイレブンの11年契約の場合は、1万3,200円〜(11年、ボーナス払いなし)

リース料金に含まれる費用
〇

車両本体・登録諸費用・環境性能割・重量税・自動車税・自賠責保険
※車検は付いてない

◎

車両本体・登録諸費用・環境性能割・重量税・自動車税・自賠責保険
※オイル交換や車検が無料になるクーポン付き

公式サイト

新車の月額最安料金は、「SOMPOで乗ーる」が最長9年の契約なので、両社9年契約でオプションを付けない設定で比較しました(2024年10月時点の情報)。

取り扱い車種が変わると金額も変わりますが、どちらも最安値はこの価格帯となっているようです。「SOMPOで乗ーる」には、車検代やメンテナンス費用は含まれていないため、この料金にメンテナンスプランを追加するかどうかを検討する必要があります。

「ORIX カーリース・オンライン」の新車リースは「いまのりくん」(5年契約)、「いまのりセブン」(7年契約)、「いまのりナイン」(9年契約)、「いまのりイレブン」(11年契約)の4つのリースプランがあります。どれもメンテナンスプランの設定が無い代わりに、オイル交換や車検が無料になるクーポンが付いてきます。

メンテナンスプランの比較

オリックス・カーリース・オンライン
月額料金にプラスでかかるメンテナンスプラン
◎
  • ・フルメンテプラン
  • 金額は車種によって異なるようです。例として、上記1万2,100円の車の場合は+8,360円〜でした

    車検・法定点検・スケジュール点検・エンジンオイル・油脂類の交換・補充・消耗品などの交換・バッテリー交換・一般整備・代車・オプションでタイヤ交換を付帯

  • ・ライトメンテプラン
  • 金額は車種によって異なるようです。
    例として、上記1万2,100円の車の場合は+5,060円〜でした。

    車検・法定点検・スケジュール点検・エンジンオイル交換

  • ・シンプルプラン(0円)
  • メンテナンスなし。自分で車検やメンテナンスを行う

〇
  • ・設定なし
  • 契約期間内、エンジンオイルは半年毎、オイルエレメントも1年毎(相当分)に無料で交換できるクーポン付き

    ※契約期間内の車検が無料になるクーポン付き

公式サイト

「SOMPOで乗ーる」は車種ごとにメンテナンス費用が異なります。月額1万2,100円の車種でシミュレーションしたところ、ライトメンテプランは+5,060円でしたが、別の車種では4,000円や1万円など、費用にばらつきが見られました。この点については、自分でシミュレーションを行い、しっかりと吟味する必要があります。

一方「ORIX カーリース・オンライン」にはメンテナンスプランがない代わりに、契約期間内の半年ごとのオイル交換1年ごとのオイルエレメント交換、車検が無料になるクーポンが付いてきます。

ただしこのクーポンが使えるのは指定の工場なので、口コミにあったように、平日しかやっていないなど自分のライフスタイルと合わない場合は、使いづらいこともあります。また、バッテリーやタイヤ交換など、自費で交換する必要があるものも出てくるので、ここは考えなければいけません。

4.決め手はここか!?それぞれの特徴的なサービス

ここではそれぞれのカーリース会社を選ぶ際の決め手となりそうなポイントをそれぞれ紹介します。

SOMPOで乗ーる

輸入車など幅広い車種を選べる

特徴的なところは、国産車だけでなく、輸入車や電気自動車など幅広い車種を選べるところでしょう。せっかくなら自分が納得できる車に乗りたいですもんね。幅広い車種からぴったりの1台を選べるのはメリットです。

メンテナンスプランが充実している

車はどうしても定期的なメンテナンスが必要。車に詳しくない場合は、メンテナンスのプランを付けておけば、車になにか不具合があったときにも安心できるでしょう。しっかりと車の整備をしていれば、快適に車に乗り続けることができます。

メンテナンスプランの充実

オリックス・カーリース・オンライン

気軽に乗り換えができる

新車のリースには「いまのり」と呼ばれる4つのリースプランを設定していて、「いまのりくん」(5年契約)の場合は2年経過後、「いまのりセブン」(7年契約)は5年経過後、「いまのりナイン」(9年契約)は7年経過後、「いまのりイレブン」(11年契約)は9年経過後に、それぞれ乗り換えや車の返却ができるようになっています。いまのりくんにしておけば、2年ごとに車を乗り換えて行くことができますね。

走行距離制限を実質なしにすることができる

  • ・国産、輸入車、電気自動車など幅広い車種から車を選びたい
  • ・車のメンテナンスはしっかりと行いたい
  • ・契約期間は自由に決めたい
走行距離制限を実質なしにすることができる

基本的に全リースプランとも月間走行距離は2000キロに制限をされていますが、「いまのりセブン」(7年契約)以上の契約で、契約満了時に車をそのままもらう場合は、実質走行距離制限なしにすることができます。

多くのカーリース会社では、月間の走行距離に制限を設ける代わりに月額費用を抑える仕組みになっています。毎月よく車を利用する方にとっては、この点が大きなメリットとなります。

5.おすすめは「SOMPOで乗ーる」!

「SOMPOで乗ーる」と「ORIX カーリース・オンライン」の比較まとめ

オリックス・カーリース・オンライン
新車の月額料金(最安料金を比較)2024年10月現在
◎

1万2,100円〜
(9年、メンテナンスなし)

〇

1万4,520円〜
(いまのりナインの9年契約、ボーナス払いなし)

※いまのりイレブンの11年契約の場合は、
1万3,200円〜(11年、ボーナス払いなし)

メンテナンスオプション
◎

+4,620円〜
(1万3,640円の車両の場合)

※法定点検・車検代、オイル交換ほか、プランにより異なる

〇

設定なし
※契約期間内、エンジンオイルは半年毎、オイルエレメントも1年毎(相当分)に無料で交換できるクーポン付き

※契約期間内の車検が無料になるクーポン付き

取り扱い車種
◎

国産・輸入車・電気自動車・水素自動車

〇

国産全メーカー

即納車
〇

最短10日以内
(車種については要問い合わせ)

△

設定なし

リース期間
◎

1年~9年、1年単位可能

〇

5年、7年、9年、11年

契約方式
〇

オープンエンド
(残価精算不要のオプションが月額1,100円で付けられる)

〇

クローズドエンド
(残価精算不要)

支払い方法
〇

口座振替

◎

口座振替、クレジットカード払い

月間走行距離制限
〇

500~3,000km選択
(500、1,000、1,500、3,000km の中から選択)

◎

2,000km選択
(7年以上の契約で契約満了時に車をもらう場合は無制限)

契約満了時の選択肢
〇

乗換え、返却、もらえる
(9年契約でもらえるオプション月額1,100円を付けた場合)

〇

乗5年契約は返却か乗換え
(7年、9年、11年は返却、乗り換え、もらうが選択できる)

公式サイト

人気のカーリース会社2社を比較してみました。月額料金は車種によりますが、「SOMPOで乗ーる」でメンテナンスプランを別途付けても、「ORIX カーリース・オンライン」ほぼ同じ価格帯になるようです。ただし、走行距離制限や即納車など、細かな点で違いがあります。

「ORIX カーリース・オンライン」はプランの数が少なくシンプルでわかりやすいのですが、メンテナンスオプションがないというのは少し不安が残ります。また、契約期間が5年、7年、9年、11年しか選べないのも気になる点です。

その点「SOMPOで乗ーる」であれば必要なメンテナンスをあらかじめ決められるのでわかりやすいのと、契約期間を1年単位で決められるのは自由度が高いです。

そして、なによりも乗りたい車があるかどうかがとても重要なポイントではないでしょうか。輸入車など幅広い車種が選べるのは魅力的です。

トータルの支払い金額が若干高くても、自分が納得できる車に定額で乗ることができる「SOMPOで乗ーる」の方がおすすめできます。

この記事の監修・執筆者
二本松ナオト

二本松ナオト

自動車関連コンテンツのライターとして活動中。車運転歴は24年。ライフワークであるドライブ・キャンプ・新車試乗の経験を活かして、消費者目線でのカー情報の紹介、クルマライフの提案をしています。