カーリースは安いって本当?カーリースの費用の詳細を解説
車が必要になったら買う、というのが昭和や平成の時代にはあたり前のことでした。
しかし令和になったいま、車を買わなくても自由に使うことができる手段があります。
それが車を一定期間借りるという『カーリース』です。
カーリースは車を買うのに比べてお得だといわれていますが、実際のところはどうなのでしょうか。
今回はカーリースを利用したときに必要となる費用の詳細をご紹介します。
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カーリースってどんなシステムなの?
令和以前はおもに業務用の車が対象で、法人契約がほとんどとなっていたカーリースですが、いまでは個人向けカーリースが一般的となり、自動車メーカーも積極的にカーリースを展開しています。
ではこのカーリースとは、どんなものなのでしょうか。まずはそこから確認してみましょう。
所有するのではなく使用するのがカーリース
車を自由に使いたい、というとき、昔は車を購入するというのがあたり前でした。これを言い変えると『車を所有する』ということです。
一方カーリースは、リース会社が所有している車を、利用者は一定期間借りて使う、というものです。こちらも言い変えると『車を使用する』となります。
車の車検証には所有者と使用者を記載する欄がありますが、まさしくそれが所有している人、あるいは所有している会社と、使用している人を確認するためのポイントです。
カーリースを利用する場合には、リース会社と契約期間を定めて、利用料金を支払うことでその間、車を使用することができるようになります。つまり、契約期間が終わった車は、基本的にはリース会社に返却する必要があります。
必要なときに必要な車を使えて、その期間が終わったら別の車に乗り換えることができる、という身軽さが、カーリースの大きなメリットなのです。
カーリースの費用はどうして安い?
カーリースは車を購入するのと比べて安い、といわれます。その理由がどこにあるのか確認してみましょう。
残価設定というシステムを採用している
カーリースは基本的に、契約期間が終わったら車をリース会社に返却する必要があります。つまり、リース会社は返ってきた車を自由に扱うことができるようになります。そのときの車の価値を『残価』といいます。
カーリースでは、あらかじめ車の販売価格からこの残価を差し引いた額をベースとして、リースの利用料金を設定しています。
たとえば300万円という価格の車の場合、購入するときには300万円をそのまま支払う必要がありますが、カーリースの場合には残価を差し引いた金額、たとえば残価が100万円だった場合には、200万円をベースとした利用料金の設定となるのです。
そのため利用料金はカーローンを組んだ場合の支払額よりも安くなるケースが多くなります。これがカーリースは安い、といわれる理由のひとつです。
リース代の中に必要経費が含まれている
多くのカーリースでは、登録時に必要となる費用や、契約期間中に発生する自動車税や定期点検費用、車検費用などがリースの利用料金に含まれています。
購入した場合にはこれらの費用はすべて所有者が個別に支払わなくてはなりません。
もちろん、そこで必要となる税金については、購入する場合もカーリースを利用する場合でも、支払う額は同じとなります。
しかし整備費用に関しては、購入した場合には所有者が自身でなるべく安い委託先、整備工場を見つけていく必要があるのに対し、カーリースはリース会社が契約している整備工場に持ち込むだけで済みますので、コストパフォーマンスだけではなくタイムパフォーマンスという面でも有利になります。
その点もふまえて考えると、カーリースのほうがお得といえるでしょう。
リース料金以外に必要となる経費は?
クルマは維持費が高い、といわれがちです。実際のところ、車を自由に使うためには駐車場を用意しなければなりませんし、走ればそのぶん燃料代や高速道路の料金も必要となります。
また、万が一の事故に備えた任意保険への加入も必要です。購入した場合には、これらはすべて、所有者自身が支払う必要があります。
しかしカーリースの場合は、リース会社によってですが、若干話が違う場合があります。
まず駐車場代については、購入したときと同じように利用者自身が支払う必要があります。しかし燃料代は、リース会社によっては提携ガソリンスタンドで割引が受けられる、ということがあるため、購入した場合よりも若干安くなることがあります。
任意保険についても、カーリース専用プランを用意しているリース会社があり、それを利用すると若干お得に契約でき、月々の利用料金にその費用を含めることも可能です。
こういうポイントも、カーリース会社を選ぶときには注意しておきたいところです。
リースの契約が終わったときに追加費用は発生する?
カーリースは基本的に、契約期間が終了したら車を返却する必要があります。そのとき、車の状態が設定していた残価よりも低くなってしまっている場合には、追加料金が発生する可能性があります。
具体的には、契約時に決めていた月々の走行距離よりもたくさん走ってしまっている場合や、擦り傷などが異常に多い場合などがこれにあたります。
そのためカーリースを利用して車を使おうという場合には、丁寧な安全運転を心がけるようにしましょう。
また、契約内容によってはそれまで乗っていた車を、契約期間終了後にはそのままもらえる、というプランもありますし、引き続きリース契約ができたり、買いとることができる、というプランもあります。
道具としての車ではなく、愛着がある家族の一員として車を捉えているなら、こういったプランを選ぶというのもありです。
リースの料金を安くするためにはどうしたらいい?
リース料金をなるべく安くしたい、というときはどうすればいいのか、考えてみましょう。
車の選びかたを考える
カーリースは販売価格が安く、残価の設定料金が高いと、利用料が安くなります。そのため、新車価格は安いけど人気が高い、という車を選べば、そのぶんお得になりがちです。
また、同じ車でも販売価格が安いグレードであれば、そのぶんリース料金は安くなります。
不要なオプションを外すというのも、リース費用を安くするためのポイントです。
リースの期間を長くする
カーリースの利用料金は、支払う必要がある総額を契約期間の月割りで計算されています。
そのため契約期間を長くすればそのぶん、月々の利用料金を安くすることができます。
一般的にカーリースの契約期間は3~7年程度ですが、カーリース会社によっては9年や11年などという長期リースプランを用意しているところもありますので、検討してみてください。
ただし、カーリースは基本的に、契約期間中での中途解約ができず、やむを得ない事情で解約する場合には違約金が必要となる場合がほとんどです。そのため長期リースを検討する場合には、ライフプランも十分に考慮しておくことをおすすめします。
中古車リースを検討する
リース会社によっては中古車をリース車両として用意しているところもあります。
中古車は新車と比べると販売価格が安いため、そのぶんリース料金も安くなり、利用者にとってはお得となります。
この中古車リースには、いくつか注意点があります。
まず、中古車は1点ものなので、これはいい、と思った車があったとしても、ほかの人が契約してしまうとなくなってしまう、ということです。
また、新車のカーリースであればオプション装備などを十分に検討できますが、中古車リースの場合には、その車に装備されていないものを新たに用意することはできません。そのため、これはいい、と思った車を見つけたら、早めに行動を起こさなければ後悔することも多々あります。
また、中古車を借りて使うことになるため、新車と比べれば車の状態に不安が残りがちです。大手のリース会社では納車前に十分な整備をおこなってからリース車として提供してくれますが、不安な場合にはどういった整備をおこなったものなのかを、リース会社に問い合わせるようにしてみてください。
まとめ
今回はカーリースの費用について、その詳細をご説明しました。
カーリースは車の販売価格から契約期間終了後の残価を差し引いた金額をベースに、契約期間中に発生する税金や点検・車検費用を加えたものを月々の利用料金として支払うことで利用できるものです。
購入するよりも安いというだけではなく、不意の費用が発生しにくく家計の計算もしやすくなることから、近年利用者が増え続けています。
リース会社によってはカーリース専用任意保険もリース料金に組み込めたり、提携ガソリンスタンドで燃料代の割引が受けられるなどといった特典もありますので、ご自身の車のライフプランに合わせて、トータルで見たときにもっともお得なカーリースを見つけてみてください。
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- この記事の監修・執筆者
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高田 林太郎
自動車雑誌の編集者として出版社に勤務したのちフリーランスライターとして独立し、自動車業界歴は33年。国産・輸入車の試乗記やカスタマイズパーツのインプレッション、自動車周辺企業への取材などをメインにおこないつつ、パーツ開発に対するアドバイスやブランディングコンサルタントなど、自動車業界の現場にてさまざまに活動中。