約1年半ぶりの復活!新型燃料電池自動車ホンダ「CR-V e:FCEV」解説

約1年半ぶりの復活!新型燃料電池自動車ホンダ「CR-V e:FCEV」解説
出典:
ホンダ「CR-V e:FCEV」

2024年7月19日発売

2024年7月18日、Hondaは新型燃料電池自動車「CR-V e:FCEV」を発表、翌日19日より販売を開始しました。

「CR-V」はホンダ初となるミドルサイズクロスカントリー4WDとしてデビュー、前型となる5代目は2022年8月まで生産、12月には販売が終了となったことから約1年半ぶりの復活となっています。

新型「CR-V」は、北米など海外で販売されている6代目をベースに、燃料電池システムを搭載する燃料電池車(FCEV)として自治体や企業、ならびに一般の顧客へリース形式での販売となります。

日本の自動車メーカーが発売するモデルとして初めて外部から充電可能なプラグイン機能を持つ燃料電池自動車でFCEVの特徴である「長い航続距離と水素の充填時間の短さ」に家庭や外出先で充電できるプラグイン機能が加わったことで利便性がさらに高まっています。

CR-V e:FCEVのスペック

注目ポイント

燃料電池(FC)システム

燃料電池(FC)スタックを刷新、補機類の合理化や低消費電力化が徹底されています。新構造のセルユニット採用などによりCLARITY FUEL CELLに搭載されていた従来システムに対しコストを1/3に削減、耐食材料の適用や劣化抑制制御により、耐久性を2倍に向上しています。

このFCシステムは、ホンダとゼネラルモーターズ(GM)が共同開発し、両社の合弁会社である「Fuel Cell System Manufacturing, LLC(米国ミシガン州)」で製造されています。

CR-V e:FCEVの燃料電池(FC)システム
出典:
ホンダ「CR-V e:FCEV」

充給電機能と走行可能距離

フロントフェンダーに設置されたAC充給電コネクターは、日本と米国における普通充電の規格である「SAE J1772」が採用されており普通充電は6.4kWに対応し約2.5時間で満充電が可能でAC200V電源に加えAC100V電源での充電にも対応しています。一充電走行可能距離は約61km、一充填走行距離は約621kmを実現しています。

CR-V e:FCEVの充給電機能と走行可能距離
出典:
ホンダ「CR-V e:FCEV」

安心・安全性能

燃料電池システムや水素タンクなどの搭載構造を新開発、車両重量の増加にも対応、優れた乗員保護性能に加え、水素や高圧電気に対する安全性も高い水準です。

衝突安全性能は相手車両や歩行者の安全まで視野に入れ、相手車両に与えるダメージも軽減する「コンパティビリティー対応ボディー」とともに「歩行者傷害軽減ボディー」を採用されています。

予防安全性能は先進の安全運転支援システム「Honda SENSING(ホンダ センシング)」が標準装備、渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロール(ACC)には加減速や電動パワーステアリング設定など、FCEVの特性に合った制御に最適化されています。

CR-V e:FCEVの機能・快適性
出典:
ホンダ「CR-V e:FCEV」

エクステリア

北米など海外で販売されている6代目をベースにフロントまわりはフード、フロントフェンダー、フロントバンパー、グリル、リヤバンパーなどe:FCEV専用デザインとなっています。ボディカラーは「プラチナホワイト・パール」「メテオロイドグレー・メタリック」の2色となっています。

CR-V e:FCEVのエクステリア
出典:
ホンダ「CR-V e:FCEV」
この記事の執筆者
倉田 佑一郎

倉田 佑一郎

自動車業界歴20年。24歳で自動車販売・買取の大手FC本部に入社。加盟店へのスーパーバイジング(経営改善)を得意とし、最優秀サポート賞を複数回受賞。独立後は多数の企業へ自動車ビジネスの支援をする傍ら、一般ドライバーへ向けた記事執筆や監修を行う。プロの目線から、愛車の価値を高く保ち賢いカーライフを送る提案を得意としている。