USS東京202410月のオークション、ジリジリ下落推移へ

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成約率・成約単価が徐々に低下へ。。。
10月USS東京の集荷台数は81,245台、前年同月と比べ1週多かったこともあり前年同月比では136.4%と大幅増加、1開催当たりでも109.1%と非常に多くなりました。成約率は66.7%と60%後半を維持していますが9月に70%を下回ってから月を追う毎に下落が進行しています。【グラフ1】

成約単価は9月を32千円下回っており、8月と同水準に留まっていますが4-5週は1,600千円前半まで低下しています。【グラフ2】

高値推移ではあるものの成約単価・成約率共に下落推移、季節指数通りの動きに沿ってきており、高年式車の1部は高値を維持しているものの応札の減少が見られる物件も多くなって気います。
体力(資金力)のある中販店やディーラー系販売店など仕入れに力を入れているところもあり、会場間で応札の差が大きくなっていると感じられます。
カテゴリー別の傾向
USS東京全体の成約率は前月比-1.3%と微減でしたが、カテゴリー別で動きがあると感じられます。
下落がもっとも目立ったのは「コンパクト」で前月比-5.6%と大きく次いで「輸入車」が前月比-2.9%とこの時期らしい数字、「軽自動車」においても前月比-1.7%と目立ちました。
一方、「商用車」が前月比+1.7%、「ハイブリッド」「RV」がそれぞれ前月+1.4%となっています。【表1】

11月以降、どーなる?
今年に入ってから季節指数が作用せず高値推移が続いていましたが徐々に成約率・成約単価が下がり始めています。実際の応札においても高年式車の応札が減少しているのも感じられ、地方の小規模会場においては流札が目立っています。
一方、中大規模の中販店やディーラー系中販店がこの時期に仕入れ強化しているところもあり、スポット的に応札が強い車両など大型会場を中心に多く見られました。
11月は季節指数で見れば下がる傾向にありますが10月と似たような動きになる可能性があると感じています。全体的には下落推移となっていますのでボーナス商戦、年内納車に向けた早めの「仕入れ」をする中販店が出てくると思われます。特にディーラーは新車販売が不振となっていることから中古車販売に力を入れ始めているところもあるようである程度の価格は維持する可能性があります。
ただ、輸出向き車両を中心に上がり続けた価格についてこれないところも多くなっているのは事実なので大幅な上昇は考えにくいです。
- この記事の執筆者
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倉田 佑一郎
自動車業界歴20年。24歳で自動車販売・買取の大手FC本部に入社。加盟店へのスーパーバイジング(経営改善)を得意とし、最優秀サポート賞を複数回受賞。独立後は多数の企業へ自動車ビジネスの支援をする傍ら、一般ドライバーへ向けた記事執筆や監修を行う。プロの目線から、愛車の価値を高く保ち賢いカーライフを送る提案を得意としている。