USS東京2024年9月のオークション、季節指数は作用せず!?

USS東京2024年9月のオークション、季節指数は作用せず!?

成約単価は微増、成約率は更に低下に。。。

9月USS東京の集荷台数は64,411台、前年同月比107.8%の増加、特に1週目以降は約110%の増加となっています。成約率は2ヶ月連続で7割を下回り、8月より更に低下の67.9%、今年に入ってから最も低い成約率を更新しました。【グラフ1】

2021-24USS東京比較

成約単価は8月より微増となったものの8-9月の「上昇幅」例年と比べ非常に小さいものとなりました。【グラフ2】

2019-24USS東京成約単価(千円)

成約率低下が続いたことにより残留車が増加となったことで出品数が増加、他会場においても成約率が明確に下がっている会場は同じような出品増加が見られます。

カテゴリー別の傾向

USS東京全体の成約率は前月比-0.9%と微減でしたが、ほとんどのカテゴリーに下落が見られ、全体的な引合いが弱まっています。特に成約率低下が目立ったのは「コンパクト」が前月比-3.5%、次いで「ハイブリッド」が-3.4%となっており、他カテゴリーにおいては、1%前後の低下となっています。一方、「低単価」においては前月比+2.4と唯一のプラスカテゴリーとなっています。【表1】

24年4~9月カテゴリー別の変動(USS東京1開催当たり)

10月以降、どーなる?

9月は例年、年間でも1~2位を争う成約単価の高い時期となっていますが8月より若干上がったものの「上昇幅」は非常に小さく、7月を天井に下落傾向となっています。成約率においては今年に入ってからもっとも低い数値となっており、年末に向けて下落する可能性が高くなってきています。

2022年は8月に成約率が年間のトップに、9月に成約単価が天井となりそこから長い下落推移が続きました。今年においては5月の成約率が最も高く、成約単価は7月がもっとも高く8月から下がり始めており、多少の月ズレがあるものの2022年の下落推移と似てきていることから10月以降も下落推移が続くことが予想されます。

過去3ヶ月の競り結果を基準に買取・下取りしている出品店が多いことからも成約単価以上に成約率の更なる低下となる可能性が高いでしょう。

この記事の執筆者
倉田 佑一郎

倉田 佑一郎

自動車業界歴20年。24歳で自動車販売・買取の大手FC本部に入社。加盟店へのスーパーバイジング(経営改善)を得意とし、最優秀サポート賞を複数回受賞。独立後は多数の企業へ自動車ビジネスの支援をする傍ら、一般ドライバーへ向けた記事執筆や監修を行う。プロの目線から、愛車の価値を高く保ち賢いカーライフを送る提案を得意としている。