USS東京2024年8月のオークション、相場の転換期か!?成約率は今年入って最低

USS東京2024年8月のオークション、相場の転換期か!?成約率は今年入って最低

成約率・成約単価共に下落。。。

8月USS東京の集荷台数は60,261台、前年同月比104.1%の増加、特に長期休暇明けから急増し最終週は17,065台の集荷でした。

成約率は4ヶ月ぶりに7割を下回り68.8%、前月比で-2.0%低下、今年に入ってから最も低い成約率となりました。【グラフ1】

2021-24USS東京比較

成約単価は7月の会場新記録1,736千円から-66千円の1,670千円まで低下しました。【グラフ2】

2019-24USS東京成約単価(千円)

応札状況は、高評価点・距離薄など即納車は変わらず非常に高い印象ですが商品化に時間を要する車両、為替の影響か輸出向きの車両も徐々に応札数の低下が見られました。

カテゴリー別の傾向

USS東京全体の成約率は前月比-2.0%だったこともあり、どのカテゴリーも下落が見られ、特に「輸出」の引合いが強いカテゴリーは成約率の低下が目立っています。

成約率低下が目立つのは、「RV」で前月比-6.1%、次いで「商用車」が前月比-4.5%といずれも輸出の引合いが強いカテゴリーの下落幅が大きくなっています。一方、「低価格」「コンパクト」「ハイブリッド」は-1%未満の微減となっています。【表1】

24年3~8月カテゴリー別の変動(USS東京1開催当たり)

9月以降、どーなる?

最高値の更新が続いていましたが7月を天井に8月は成約率・成約単価が下がりました。

主な原因としては小売りがさほど売れていない点、成約単価上昇をけん引していた輸出向きのカテゴリーが為替の影響か低下傾向に入っています。

前回、下落が始まった2022年10月においてはその前月の9月に成約率が下がり出し、徐々に成約単価が下落しました。今回、7月に下がり始めた成約率、8月には成約単価が下がってきたことから2022年の9-10月と類似した動きとなっており季節指数が作用せずに9月以降、相場が下落傾向に入る可能性が出てきました。

ただ、新車のオーダーストップによる新下の減少、季節指数指数からある程度、相場を維持する可能性も十分に秘めています。どちらにも揺れる可能性があるため、短期的に相場動向を観測する必要性を感じます。

この記事の執筆者
倉田 佑一郎

倉田 佑一郎

自動車業界歴20年。24歳で自動車販売・買取の大手FC本部に入社。加盟店へのスーパーバイジング(経営改善)を得意とし、最優秀サポート賞を複数回受賞。独立後は多数の企業へ自動車ビジネスの支援をする傍ら、一般ドライバーへ向けた記事執筆や監修を行う。プロの目線から、愛車の価値を高く保ち賢いカーライフを送る提案を得意としている。