USS東京2024年6月のオークション、高値相場は更に上昇へ!?
- 目次
各会場、新記録多発!!
6月USS東京の集荷台数は61,452台、前年同月比は1週少なかったこともあり82.9%、1週当たりでは103.6%と微増、成約率は72.3%と横這いで推移しており前年同月比では9.4%上昇しました。【グラフ1】
成約単価は更に上昇し1,690千円、単月でもっとも高い会場記録となった2022年9月の1,693千円に次ぐ記録となっており、前年同月比では+233千円と「上昇幅」は非常に大きくなっています。【グラフ2】
その他AA会場においても週ごとに会場記録が多発しており、各地で引合いはより強まっていることが分かります。
6月は時期的に流通台数が減少することにより1台当たりの応札数が増加、ボーナス商戦・長期休暇に向けた需要により応札が活発化するため、成約単価は上昇する傾向は季節指数通りと言えます。
カテゴリー別の傾向
USS東京全体の成約率は前月比-0.2%だったこともあり、各カテゴリーにおいても大きな変動はほとんどなく微増減程度に留まっています。
そんな中でも成約率低下が目立ったのは「ハイブリッド」が前月比-1.8%、「商用車」が前月比-1.6%、「コンパクト」が前月比-1.3%、「RV」が前月比-1.1%、逆に「ミニバン」は前月比+1.2%となっておりこの時期らしい5月からの上昇となっています。【表1】
7月以降、どーなる?
6月は例年通りボーナス商戦・長期休暇前の需要を見込んだ仕入れが活発化し5月から成約単価が上昇、更に円安が進んだこともありUSS東京の成約単価は会場記録に次ぐ数字まで上がってきており、他会場においては会場記録を更新しているところが多く出てきています。
出品台数は会場によって前年を超える会場と前年割れをしている会場と両極端となっており、大型会場ほど台数が集まっている傾向にあります。
季節指数から見て7月は更に上昇する傾向【グラフ2】にあり9月まで続くことが予想されます。また、2024年6月3日に発表があった複数の自動車メーカー(マツダ、ヤマハ発動機、ホンダ、スズキ、トヨタ自動車)から「型式指定申請における不正行為の報告」により新車販売にとってマイナス要因となっていることから新下の減少に伴い、中古車の需要が更に高まる可能性がある為、更なる価格上昇が予想されます。
既にもっとも価格上昇となった水準まで来ていますので最高値を更新する可能性も出てきていますがUSS東京で見れば成約単価1,700千円を単月で突破するか、下落となるかが相場の転換期となるため、注意深く観察する必要性がより高まっていると感じられます。
- この記事の執筆者
-
倉田 佑一郎
自動車業界歴20年。24歳で自動車販売・買取の大手FC本部に入社。加盟店へのスーパーバイジング(経営改善)を得意とし、最優秀サポート賞を複数回受賞。独立後は多数の企業へ自動車ビジネスの支援をする傍ら、一般ドライバーへ向けた記事執筆や監修を行う。プロの目線から、愛車の価値を高く保ち賢いカーライフを送る提案を得意としている。