USS東京2024年3月のオークション、いつもと違う年度末!?

【ニコノリ限定】3月のオークション、いつもと違う年度末!?

最終は微減程度に留まる!!

3月USS東京の集荷台数は68,447台、昨年3月より1開催少なかったこともあり、総台数では前年同月比77.7%となっていますが1開催あたりでは97.2%と微減に留まっています。

成約率は2月の71.2%を上回る72.2%を記録し、前年同月と比べ+14.9%と大幅に上昇、最終週においても70.6%と70%台をキープ、3月最終週は70%を超え、過去16年の中でもっとも高い成約率でした。【グラフ1】

2022-24USS東京比較

成約単価は、2月から64千円下がったものの1,500千円台を維持し1,514千円を記録、前年同月と比べると+241千円となっており非常に大きなGAPとなっています。【グラフ2】

2019-24USS東京成約単価

昨年3月は低調傾向が長く続いたことで残留車が多く出品数が膨れ上がりましたが今年においては年明けから成約率が急上昇、出品数は前年割れが続いたものの3月においては微減に留まる程度まで台数が回復、新規出品車両も昨年より遥かに多い状況でした。

成約率・成約単価共に前年同月と比べ大きなGAPとなっており、非常に高いセリだったと感じるAA参加者が多かったようです。

特に、例年の季節指数通りであれば後半から下がる傾向ですが成約単価の微減は見られたものの実競りは、後半に向かうほど強まったように感じられます。

カテゴリー別の傾向

USS東京全体の成約率は前月比+1%と微増ですがカテゴリーによって差が出ています。

成約率上昇が目立ったのは「商用車」が前月比+4.1%、「コンパクト」が2月から更に上昇し+3.6%、「輸入車」が前月比+2.5%、「ハイブリッド」が前月比+2.2%となっています。

一方、2月から下落となったのが「ミニバン」が-3.4%と目立ちました。その他、「軽」「RV」「初出品」「低価格」はほぼ横ばいで推移しています。【表1】

23年9~24年3月カテゴリー別の変動(USS東京1開催当たり

4月以降、どーなる?

3月後半は例年とは違い、流通台数は多かったものの予想に反して応札は弱まらず非常に高い相場を維持、車両によっては年明けからの3ヶ月でもっとも高い車種も多かったように感じられます。

輸出向き車両も総じて引合いが高まっていることに加え、内需の引合いも高く、加修の必要ない車両はもちろんのこと簡単な部品交換や1~2パネ程度の板金で済む車両なども非常な高額で落札されている結果が多かったように感じます。

2月の新車台数が前年同月比19.2%減と大幅な減少となっていることから中古車への引合いが強まっており、4月以降においても例年のような低調傾向にならない可能性があると考えられます。

ただ、年明けから季節指数通り上昇し、3月後半が思いのほか下がらなかったのはスポット的な可能性もあるため、今後の動きに対していつも以上に慎重な判断が必要です。週単位での相場確認が望ましいです。

この記事の執筆者
倉田 佑一郎

倉田 佑一郎

自動車業界歴20年。24歳で自動車販売・買取の大手FC本部に入社。加盟店へのスーパーバイジング(経営改善)を得意とし、最優秀サポート賞を複数回受賞。独立後は多数の企業へ自動車ビジネスの支援をする傍ら、一般ドライバーへ向けた記事執筆や監修を行う。プロの目線から、愛車の価値を高く保ち賢いカーライフを送る提案を得意としている。