ハイラックスの維持費はどれくらい?年間維持費や内訳をわかりやすく解説

ハイラックスは、2017年9月12日にトヨタが販売を開始した、トヨタのピックアップトラックです。
豊田自動織機のディーゼルエンジン認証不正問題から、2024年10月から生産を停止していますが、生産再開と販売の再開に向けて現在も調整が続けられています。

ピックアップトラックということから、乗用車ではなく商用車登録となるこのハイラックスの購入を検討している方にとって、年間どれだけの維持費がかかるのかを知ることも重要です。

今回は、ハイラックスの年間維持費について、基本情報をもとにわかりやすく解説します!

ハイラックスの基本情報

ハイラックスの基本情報は以下の通りです。

車名 ハイラックス
メーカー トヨタ
発売日 2017年9月12日
新車価格 4,072,000円〜4,312,000円
排気量 ガソリン:2,700cc/ディーゼル:2,400cc

ハイラックスは13年ぶりとなる2017年に国内販売を再開した、トヨタのピックアップトラックです。
日本国内ではピックアップトラックの需要があまり高くなかったことから13年ぶりとなりましたが、その間も国外での販売は続いていて、東南アジアや中東では現在も高い人気を誇っています。
日本では法規上、1ナンバーでの登録となるこのハイラックス、維持費用をさっそく確認していきましょう。

ハイラックスの維持費は年間約35万円!

ハイラックスを維持するのにかかる費用は、年間約35万円です。
この金額には、2年に1回の車検やタイヤ交換を行った年の維持費を含んでいます。
車検の対象ではない年やタイヤ交換がない年は、もう少し安くなります。
車は、本体価格以外にも維持するために多くの費用がかかるため、購入前にどれくらいの維持費がかかるか把握しておくことが重要です。
今回は、ハイラックスを所有するうえで知っておきたい維持費をわかりやすく紹介します。

ハイラックスにかかる維持費

ハイラックスを所有する上で必要な維持費用は大きく以下の5つです。

  1. 軽油
  2. 任意保険
  3. 自動車税
  4. 車検
  5. メンテナンス・消耗品

最初にご理解していただきたいのが、車の費用は月・年によって大きく差が出るため、毎年同じ金額ということはありません。
そのため、維持費の目安としてご購入前の参考にしていただければと思います。
これら5つの項目が「いつ」「いくら」必要になるのかまで詳しく解説していくので、ランディの年間維持費を一緒に確認していきましょう!

軽油

ハイラックスの燃料代は、年間約40,000円〜130,000 円です。
燃料代は、ドライバーの走行距離によって大きな差が出るため、ご自身のカーライフに合わせた概算費用の確認が必要です。
はじめに、燃料代の基準となる燃費をグレードごとに確認しましょう。

グレード 燃費 100Km走行した場合(軽油価格160円)
Z GR SPORT 11.7km/L 1,368円
Z 11.7km/L 1,368円

※燃費はトヨタ公式サイトを参考

実際、どのくらいの燃料代がかかるか、ドライバーの利用頻度(走行距離)ごとに算出しました。

【ハイラックス Z 軽油価格160円/Lの場合】

  • 毎日車を使う人(年間走行距離10,000Km)約136,800円
  • 休みの日にドライブを楽しむ人(年間走行距離7,000Km)約95,760円
  • たまにお出かけする人(年間走行距離5,000Km)約68,400円
  • 近所に買い物や送り迎えに乗る程度の人(年間走行距離3,000Km)約41,040円

ディーゼルエンジンは軽油を給油しますが、その価格は税金の安さからガソリンよりも安くなります。
そのため若干燃料代として支払う金額は低くなりますが、燃費は重量級の車と同レベルと、乗用車と比べると悪くなっています。

任意保険

ハイラックスの任意保険は、30代・ゴールド免許・20等級の場合、年間約100,000円です。
ちょっと高いと感じられるかもしれませんが、これはハイラックスが貨物自動車であることもその要因のひとつとなっています。
任意保険は、ドライバーによって加入する・しないが選べますが、当然入ることをオススメしています。
保証内容は種類が多く金額もバラバラなので、内容によっては年間で150,000円を超える方も多いです。
また、年齢や運転歴、免許の色といった加入者によっても保険料が変わるので、保証内容を確認してから加入するようにしましょう!
オンライン無料見積もりをおこなっている保険会社が多いので、自分が希望する保証内容で金額を一度確認してみるのがオススメです。

自動車税

ハイラックスの排気量は2,000cc超2,500cc以下です。この場合普通自動車であれば年間43,500円ですが、ハイラックスは貨物自動車かつ乗車定員3名以上の『貨客兼用車』となりますので、排気量だけではなく最大積載量も含めて税額が決まります。
ハイラックスの場合最大積載量1t以下、排気量1,500ccの自家用登録という区分に当てはまるため、自動車税は年間16,000円となります。

下記は、貨客兼用車の自動車税を表にしたものです。

最大積載量 排気量 年税額(自家用)
1t以下 1,000cc以下 13,200円
1t以下 1,000cc超1,500cc以下 14,300円
1t以下 1,500cc超2,000cc以下 16,000円
1t超~2t以下 1,000cc以下 16,700円
1t超~2t以下 1,000cc超1,500cc以下 17,800円
1t超~2t以下 1,500cc超2,000cc以下 19,500円
2t超~3t以下 1,000cc以下 21,200円
2t超~3t以下 1,000cc超1,500cc以下 22,300円
2t超~3t以下 1,500cc超2,000cc以下 24,000円

※引用:東京都主税局HP

自動車税は、毎年5月の上旬に「納税通知書」が届き、5月31日までに支払う必要があります。(青森県と秋田県は6月30日)
ちなみに、車にはもうひとつ支払わなければならない税金があります。
それは重量税です。
「重量税はいつ支払うの?」と疑問に思う方も多いようですが、重量税は次に紹介する車検代に含まれています。

車検

ハイラックスの車検費用は、主に「法定費用」と「車検基本料金」の2つで構成されます。法定費用は全国一律で、自賠責保険料、重量税、印紙代が含まれます。

・自賠責保険料:約20,100円
・重量税:約32,800円
・印紙代:約1,800円 ※指定整備工場の場合

これらを合計すると、法定費用は約54,700円となります。

一方、車検基本料金は整備工場やディーラーによって異なります。一般的には約50,000円前後とされています。
法定費用約54,700円と車検基本料金約50,000円を合わせると、ハイラックスの車検費用は約105,000円が目安となります。ただし、車の状態や追加の整備内容によっては、費用が増加する可能性があります。

また、ハイラックスは商用車なので乗用車のように最初は3年目、その後は2年ごとではなく、新車購入後の最初の継続車検は2年目に受け、その後は毎年車検を受ける必要があります。

車検費用を抑えるためには、複数の業者から見積もりを取り、比較検討することをおすすめします。また、日頃からのメンテナンスや早期予約割引の活用も、費用削減につながります。

メンテナンス・消耗品

ハイラックスの年間メンテナンス・消耗品費用は約70,000円です。
今回は、タイヤやエンジンオイルなどの消耗品費用を参考に計算しました。
消耗品の参考価格と寿命を一覧表にしたので参考にしてみてください。

項目 参考価格 寿命目安
夏タイヤ(16インチ) 100,000円(4本セット) 3年~5年 or 20,000km
冬タイヤ(16インチ) 100,000円(4本セット) 2年~4年
ワイパー 5,000円 1年~2年
エンジンオイル 5,000円 半年 or 走行距離5,000km

ディーゼルエンジン車では、排気ガスをクリーンにするためアドブルーを定期的に補充する必要があり、別途料金がかかります。価格は1Lで約200円〜500円程度で、おおよそ1,000kmの走行で1Lくらい消費します。
定期的に確認を行い、安全に走行できるように消耗品は交換/補充するように心がけましょう!

カーリースで維持費の負担を抑える

車検やメンテナンス費用など一度に大金が必要なため、急な出費に悩む人も多いです。

悩みや心配がある場合は、購入ではなくカーリースも検討してみましょう!

サービス内容にもよりますが、基本的には車検代やメンテナンス費用は月々のリース代に含まれています。

月々支払う額は固定されるので支払いの管理が楽になります。

ハイラックスのカーリースについて気になる方は、以下の記事も参考にしてみてください。

自分にとって「購入」「カーリース」どちらがいいか確認できます!

あなたに向いているのはカーリース?購入?メリットとデメリットを比較!

まとめ

今回は、ハイラックスの年間維持費についてご紹介しました。

年間維持費は約37万円で、内訳は以下のとおりです。

  1. ガソリン代 年間約40,000円〜130,000 円
  2. 任意保険 年間約100,000円
  3. 自動車税 年間16,000円
  4. 車検 約52,500円(基本1年に1回)
  5. メンテナンス・消耗品 約70,000円

維持費は個人差があります。
乗り方や管理方法によって変化しますが、維持費を抑える方法としてカーリースを検討するのもひとつの手段です。
1ナンバーの貨物自動車登録となるハイラックスは居住性の高さや荷台の広さから、アウトドアスポーツやオートバイを載せてのツーリングなど、さまざまな使い方ができる車です。
5mを超える全長と、約1.9mという車幅があるため狭い駐車場に止めるときは苦労しがちですが、そのぶんドライブしているときは余裕を感じながら走ることができます。
みなさんも自分にピッタリな車を選んで、楽しいカーライフを過ごしましょう!

この記事の執筆者
高田 林太郎

高田 林太郎

自動車雑誌の編集者として出版社に勤務したのちフリーランスライターとして独立し、自動車業界歴は33年。国産・輸入車の試乗記やカスタマイズパーツのインプレッション、自動車周辺企業への取材などをメインにおこないつつ、パーツ開発に対するアドバイスやブランディングコンサルタントなど、自動車業界の現場にてさまざまに活動中。