リース車を傷つけてしまった!カーリースにおける原状回復費用の相場を解説!

リース車を傷つけてしまった!カーリースにおける原状回復費用の相場を解説!

カーリースといえば、月々定額で車を利用できる便利なサービスで、近年利用する人が増えています。一方で、契約満了時には「原状回復」という返却義務があることを忘れてはいけません。そのため、借りたときの万が一、リース中に車を傷つけてしまった場合、「これって修理しなきゃダメ?」「費用はいくらかかるの?」と不安になる人も多いはずです。

この記事では、カーリースにおける原状回復の基礎知識から損傷の許容範囲、修理費用の相場、費用を抑える方法について解説します。

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カーリース契約における原状回復

借りたものを元の状態で返すのは当たり前のことです。しかし、カーリースのように一定期間使用した車は多少なりとも劣化します。この劣化について、どこまでが許容範囲なのか知っておかなければ、返却時にトラブルへと発展する恐れもあるのです。

それでは、カーリースにおける原状回復の定義をみていきましょう。

原状回復の定義とは?

カーリース契約では、車を返却する際に原状回復が求められます。原状回復とは、通常使用による自然な劣化を除き、車を契約開始時と同等の状態に戻すこと。つまり、利用者自身の不注意による傷や破損、過度の汚れなどがある場合、それらを修理・清掃して返却しなければならないというルールのことです。

契約時に確認すべき返却条件や損耗基準

原状回復の条件はリース会社によって異なります。そのため、契約時には返却する際にチェックされる項目や損耗の許容範囲を事前に確認しておきましょう。

たとえば、「5cm以上の傷は修理対象」「シートの焦げ跡やタバコ臭は原状回復費用の請求対象」といった基準が設けられているケースもあります。後々のトラブルを避けるためにも、契約書の内容はよく読み込むことが不可欠です。

自然な劣化と修理対象になる損傷の違い

リース車とはいえ、日常的に使用されるものなので、ある程度の摩耗や劣化は避けられません。たとえば、タイヤの摩耗や軽微なシートのシワ、日焼けによる色あせなどは「自然な劣化」とみなされ、修理費用を請求されることはほとんどありません。

一方で、擦り傷やへこみ、内装の破れ、落ちない汚れなどは修理が必要と判断されることが多く、費用負担が発生する可能性があります。

傷や凹みはどこまでが許容範囲?

車を使っているとうっかり擦ってしまったり、知らないうちに小さなへこみができていたりすることもあります。また事故による損傷では多額の修理費用がかかるケースもあり、どのまでが許容範囲なのか事前に確認しておくことが重要です。

それでは、よくある損傷の事例やリース会社がどこまでを許容しているのか、判断基準について詳しくみていきましょう。

よくある損傷例とリース会社の判断基準

リース車を返却する際、利用者にとって気になるのが「どの程度の傷まで許容されるのか」という点です。日常的に発生しやすい損傷には、以下のようなものがあります。

  • バンパーやフェンダーなどの擦り傷
  • ドアのへこみ
  • ホイールの傷
  • 内装の汚れ

このような損傷が原状回復の対象になるかどうかは、リース会社が定める基準に基づいて判断されます。たとえば、「5cm未満の浅い擦り傷で塗装に影響がなければ許容範囲」とする会社もあれば、「塗装が剥がれていたり、金属部分が露出している場合は修理対象」として追加費用を請求する場合もあります。

基準は各社で異なるため、契約時に「損耗基準表」などの資料がある場合は必ず目を通しておきましょう。返却時に知らなかったでは、済まされないケースも少なくありません。

バンパーの擦り傷やドアのへこみはNG?

日常的に発生しやすい損傷のなかでもバンパーの角やドアの縁などは、駐車時にうっかり擦ってしまいやすいポイントです。多くのリース会社では、これらの部位にある目立つ傷や凹みについては、原状回復の対象としています。

特に、塗装の剥がれや金属部分の露出がある場合は、修理が必要になると考えておいた方がよいでしょう。小さな擦り傷でも、「目立つ」と判断されると修理費が請求されることがあります。

点検や査定時のチェックポイント

返却時には、リース会社によって点検・査定が行われ、損傷や劣化の程度がチェックされます。チェック項目は外装・内装ともに多岐にわたり、以下のような点が確認されます。

  • 外装のキズ・へこみ
  • タイヤの摩耗具合
  • ガラスのヒビや飛び石
  • シートの汚れや破れ
  • 異臭の有無(タバコ、ペットなど)

事前に簡単な点検を自分でしておくことで、必要以上の費用を請求されるリスクを減らせます。特に、ペットや喫煙の習慣がある場合は、ニオイや毛の除去を念入りに行うことが大切です。小さなキズでも複数箇所にわたると、査定額に影響する場合があるため注意しましょう。

原状回復にかかる費用の相場と安く抑えるためのポイント

リース車の返却時に心配になるのが、「もし傷やへこみに対していくら請求されるのか?」という費用面です。原状回復にかかる費用は、損傷の種類や程度、そしてリース会社の基準によって大きく異なります。しかし、事前におおよその相場を知っておけば、慌てずに対応できるはずです。

それでは、代表的な修理費用の目安や費用をなるべく抑えるための工夫について詳しくみていきましょう。

代表的な修理費用の相場

実際にかかる原状回復方法は修復する箇所や原因によって違います。そのため、修復する箇所ごとの費用の目安を参考として覚えておくと突然の出費にあせることもありません。

損傷箇所・内容 費用の目安
バンパーの擦り傷 3〜5万円
ドアのへこみ 2〜8万円
ホイールのガリ傷 5,000〜3万円
シートの焦げ跡除去・補修 1〜3万円
クリーニング費用(室内清掃) 1~4万円

これらの費用は、車種や損傷の程度、修理方法、車内の汚れ具合などによって変動します。複数箇所に損傷がある場合や大きな修理が必要な場合は、数万円〜十万円以上の請求になることもあるため、返却前に状態をよく確認し、必要に応じて早急に対策をとりましょう。

修理は自己手配できる?リース会社に任せるべき?

一部のリース会社では、契約者が自分で修理を行うことも可能です。ディーラーや町の整備工場などに持ち込み、リース会社の基準を満たす修理を行えば、費用を抑えることも可能です。ただし、修理の質が基準に達していないと、再修理を求められるケースもあります。

修理を自己手配する際には、必ず事前にリース会社へ相談し、修理内容の確認をしておきましょう。

返却前にできるメンテナンスと費用節約のコツ

原状回復費用を少しでも安く抑えるには、日頃から車を丁寧に扱うことが何よりも大切です。たとえば、定期的に洗車をしておくと、外装についた小さなキズや汚れを早めに発見でき、必要に応じて簡単な補修で済ませることができます。また、車内の掃除もこまめに行うことで、シートの汚れや臭いの付着を防げます。タバコの臭いやペットの毛などは、あとから除去するのが難しく、原状回復費用が高くなる原因になりがちです。契約書にペット不可や禁煙がなくても事前にこれらの可否を確認しておきましょう。

小さな擦り傷であれば、市販の補修用品で自分で対処できることもあり、こうした積み重ねが最終的な費用負担の軽減につながります。普段からこうした意識を持っておくことが、返却時のトラブル回避やコスト削減に直結するのです。

まとめ

リース車は、一定期間借りている車という前提である以上、返却時には一定の状態に戻す原状回復が必須条件です。契約時に損耗基準や返却条件をしっかり確認し、日常的に丁寧に扱うことで、高額な修理費を避けることができます。もし傷や損傷ができてしまっても、早めに対応すれば費用を抑えることも可能です。

リース終了を控えている人や、車に傷をつけてしまって不安な人は、リース会社に相談することをおすすめします。 また、これからカーリースの利用を検討する際には、契約前に原状回復のルールをよく理解して快適なカーライフが過ごせるよう心がけておきましょう。

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この記事の監修・執筆者
河野みゆき

河野みゆき

自動車業界で26年の経験を持ち、自動車保険募集人資格を保有しています。自動車保険だけでなく、女性目線で車の専門知識を広め、もっと自動車について知ってもらうため、ライターとして積極的に活動しています。