車検の値段はなぜ差が出る?料金相場と節約のポイント

車を所有する以上、避けて通れないのが車検です。新車登録から3年目、その後は2年ごとに受ける必要があります。しかし、費用は内容によって大きく異なり、10万円以上かかることもあるのです。それだけに、「どこで受けるか」「何を点検・整備するか」の選択が、費用にも車のコンディションにも大きく影響します。
この記事では、車検費用の内訳や相場、少しでも安く抑える方法をわかりやすく解説します。
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車検にかかる費用の内訳
車検に必要な費用は、大きく3つに分けられます。法律で定められた必須の費用と、車の状態によって変動する費用があり、内容を理解しておくことで無駄な出費を防ぐことが可能です。
それでは、車検にかかる費用の内訳をみていきましょう。
法定費用
国や保険機関に支払うもので、受ける場所によって金額が変わることはありません。
車検にかかる法定費用の一覧表(2025年4月時点)は以下のとおりです。
費用項目 | 内容・条件 | 費用 |
---|---|---|
自動車重量税 | 車の重量や年式によって変動 |
|
自賠責保険料 | 24ヶ月契約 |
|
印紙代 | 車種や車検の受け方によって異なる | 約2,200円〜2,300円 (指定工場は異なる場合あり) |
代行料 | 車検検査を代行してもらう費用 | 5,000円~10,000円程度 |
これらは車種や初年度登録によって差があります。なかには6万円以上になることもあり、車検費用のなかでも大きな割合を占める費用といえるでしょう。
車検基本料
車検基本料とは、検査や点検にかかる費用のことです。これは、車検を受ける場所によって差があります。
受ける場所 | 軽自動車(税込) | 普通車(税込) |
---|---|---|
ディーラー | 25,000円〜 | 35,000円〜 |
車検専門店 | 15,000円〜 | 20,000円〜 |
ガソリンスタンド | 18,000円〜 | 25,000円〜 |
整備工場 | 20,000円〜 | 30,000円〜 |
このように料金には差があるため、安いところに目がいきますが、費用の安さだけでなく、整備の質や部品の手配速度なども考慮して選ぶのがポイントです。また、追加費用がかかる可能性や、アフターサービスの有無も事前に確認しておくと安心できます。
見積りをする際には、料金に何が含まれているかを細かくチェックし、不明点はその場で確認するようにしましょう。
整備費用
不具合が見つかった場合に必要な整備や部品交換の費用です。整備が必要かどうかは車両の状態次第となりますが、こちらも車検基本料同様、受ける場所により料金に差があります。
一般的な整備内容と費用の目安は以下のとおりです。
部品・作業項目 | 交換時期 | 金額(目安) |
---|---|---|
エンジンオイル交換 | 約5,000km〜10,000kmごと、または半年〜1年ごと | 3,000円〜12,000円 |
バッテリー交換 | 約2〜5年ごと(使用状況や車種により異なる) | 数千円〜数万円 |
ブレーキパッド交換 | 約30,000km〜50,000kmごと (運転の仕方や使用環境による) |
約8,000円〜 |
スパークプラグ交換 | スタンダード:20,000km〜30,000kmごと 高性能品イリジウムなど:100,000km前後 |
スタンダード:5,000円〜 高性能:20,000円〜 |
タイヤ交換 | スリップサインやひび割れを目視で確認した時 | 軽自動車:5,000円~ 普通車:12,000円~ (1本あたり) |
オイルや部品には価格差があるため、日常的なメンテナンスを怠っていると、ここで大きな出費が発生するおそれがあります。
車検費用を抑えるコツ
車検のたびにまとまった出費が発生すると、家計への負担も少なくありません。ただし、事前の準備や選び方次第で、その費用を抑えることは十分可能です。
それでは、無理せずに賢く車検を乗り切るためのポイントを紹介します。
見積もり予約を早めに取る
早期予約で割引が受けられる業者もあります。2025年4月以降、2ヶ月前から車検が受けられるため、計画的に進めるとお得です。人気のある工場やディーラーは直前だと予約が取りづらくなるため、早めのスケジュール調整をおこないましょう。
複数の業者から見積もりを取れば、価格や対応の比較もしやすくなります。
推奨整備は必要最低限に抑える
「ついでに交換しておきませんか?」という提案には注意しなければなりません。緊急性のない整備や部品の交換まで全て受けると費用が膨らみます。必要性を確認し、不要と判断したものは省きましょう。
支払い方法を工夫する
現金一括が難しい場合は、クレジットカードの分割払いや車検ローンを利用することもできます。また、近年では、電子マネー決済が可能な業者も増えました。電子マネーを利用することでポイントを貯めることができます。ただし、クレジットやローンにすると、金利がかかるため総額が高くなる点には注意が必要です。
ユーザー車検を検討する
自身で運輸支局に車を持ち込むユーザー車検であれば、整備費用を省くことができます。ただし、車に不備があると不合格になるため、ある程度の知識と日頃のメンテナンスが必要です。
また、運輸支局は平日9時〜14時の受付で、事前の予約が必須となっています。そのため、平日に休みの取れない人には不向きな方法です。
車検費用の負担を減らす方法としてのカーリース
車検のたびにかかるまとまった出費に頭を悩ませる方も少なくありません。そんな負担を軽減する方法として、近年注目を集めているのがカーリースです。車検費用をはじめ、各種税金やメンテナンス費用を定額にできるカーリースは、家計管理のしやすさや予期せぬ出費の回避にもつながります。
それでは、カーリースの特徴とそのメリットを紹介します。
車検・税金込みで月額が一定
車を長く保有するほど、車検費用や税金、メンテナンスなどの支出が繰り返し発生します。その負担を軽くする手段として近年注目されているのがカーリースです。カーリースでは、車両代に加えて車検費用や自動車税、定期点検費用なども含まれています。月額料金が一定という点で急な出費を抑えられるのがメリットです。
車検を迎える前に乗り換え可能なプランもある
たとえば、3年リースなら初回車検を迎える前に新しい車に乗り換えることができるプランもあり、車検の心配自体が不要になる場合もあります。家計管理をシンプルにしたい人にとって、有力な選択肢といえるでしょう。
まとめ
車検費用には、法定費用+車検基本料+整備費用という3つの要素があり、全体で10万円以上かかるケースも少なくありません。法定費用は節約できないため、基本料と整備費用をいかに抑えるかがカギとなります。
早期予約、不要な整備の見極め、支払い方法の工夫など、事前の対策で支出をコントロールできます。また、費用が不安な方にはカーリースも選択肢のひとつです。
車検は避けられない義務ですが、内容を理解し、無理なく向き合うことが出費を抑える第一歩です。
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- この記事の監修・執筆者
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河野みゆき
自動車業界で26年の経験を持ち、自動車保険募集人資格を保有しています。自動車保険だけでなく、女性目線で車の専門知識を広め、もっと自動車について知ってもらうため、ライターとして積極的に活動しています。