うっかり車検切れでも罰金と減点!知らないと危ない車検切れのリスクと対処法

うっかり車検切れでも罰金と減点!知らないと危ない車検切れのリスクと対処法

車検は、有効期限が切れたまま運転すると重大な違反となり、思わぬペナルティにつながります。車検が切れた状態での走行は、重大な交通違反となりますが、「つい忘れていた」「うっかりしていた」このような小さなミスをする人も少なくありません。車検切れでの走行は、罰金や違反点数だけでなく、保険にも関わる重要な問題です。そのため、車検切れをしないように注意しなければなりません。

そこで、この記事では車検切れのリスクや罰則、対処法までわかりやすく解説します。

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車検切れのリスクとは?

車検切れの状態でも、車を所有しているだけであれば問題はありません。しかし、車を使用するのであれば、車検を受けることが必須です。万が一、事故を起こした場合は保険が使えないケースもあり、金銭的にも法的にも大きな負担を背負うことになります。

それでは、車検切れが引き起こす主なリスクについて、具体的に見ていきましょう。

車検切れでエンジンがかかっても公道走行はNG

車検の有効期限が切れていても、車のエンジンは普通にかかります。しかし、公道を走ることは厳しく禁じられているのです。そのため、いくら短距離でも駐車場から整備工場まで自走しただけで「無車検運行」として取り締まりの対象となります。

車検切れの確認は車検証やステッカーで判断しますが、事故やパトロール中の警察官による職務質問など、思わぬ形で発覚するケースもあるため日頃からのチェックが不可欠です。

無車検での自賠責・任意保険の扱い

自賠責保険は車検を受ける際、加入が義務づけられており、車検切れのまま放置すれば自賠責保険も切れている可能性があります。これは「無保険運行」となり、さらに重い処分の対象になります。

また、任意保険に加入していても保険金の支払いが拒否される可能性があります。その理由として、保険金が支払われない場合の基準のひとつに、車検の有効期限が含まれており違反していた場合、契約違反に該当するからです。

車検切れの罰金と点数

車検切れた車を公道で走行させると、道路交通法違反として厳しい処分を受けることになります。場合によっては刑事処分や免許取消など重い措置が科されることもあるのです。

それでは、無車検運行や自賠責保険切れの際に発生する罰則や点数について、具体的に挙げていきます。

無車検運行の罰則と減点はどのくらい?

車検が切れた車を運転した場合、道路運送車両法違反に該当するため以下のような罰則に科せられます。

罰則 6か月以下の懲役または30万円以下の罰金
行政処分 違反点数6点 【一発で免停(30日)】前歴なしの場合

このように、違反点数が非常に高いため、ほとんどのドライバーは初回の違反でも免許停止処分を受けることになります。無車検運行は、事故を起こしていなくても警察に見つかった時点で処分は確定です。

自賠責切れならさらに重い

自賠責保険も同時に切れていた場合は、「無車検運行」と「無保険運行」のダブルでの違反となり、さらに重い処分が科されます。

罰則 1年以下の懲役または50万円以下の罰金
違反点数 6点(無車検)+6点(無保険)=合計12点【免許取消の可能性】

無車検運行と無保険運行が重なれば、一度の違反で免許を失う可能性もある非常に重い処分です。特に、業務で車を使う人にとっては、仕事そのものに大きな影響が及びます。

車検を忘れてしまうよくあるケースと注意点

車検切れは、決して一部の無責任なドライバーだけに起こるものではありません。日常の忙しさや車の使用頻度の低さから、つい忘れてしまうケースも少なくないのが実情です。

それでは、意外と多い「うっかり」忘れていた事例や、そうした事態を未然に防ぐための現実的な対策についてみていきましょう。

意外なうっかり事例

車検切れと聞くと、「ずさんな管理」や「故意の違反」といった印象を持たれがちですが、実際は誰にでも起こり得る「うっかり」が原因のことが多くです。

「うっかり」車検切れになったケースには以下のようなものがあります。

  • 車をあまり使わず業者か届いた車検の通知ハガキを見落としていた
  • 長期出張や入院などで手続きのタイミングを逃した
  • 親や配偶者が車検をしてくれていると思い込んでいた
  • 車検証の記載日を「点検日」と勘違いしていた

このような事例は日常的に発生しており、決して珍しくありません。使用頻度が低い車やセカンドカーほど、特に注意が必要です。

車検切れを防ぐためにできること

「忘れていた」ことによる車検切れを防ぐには、人の記憶に頼らないしくみを取り入れることが効果的です。たとえば、スマホのカレンダーやリマインダーで通知設定をしたり、ディーラーや整備工場からの案内DM・LINE通知を活用したりすると忘れることはほとんどありません。それでも、不安な人は、車検証ケースに「次回車検日」の付箋を貼ったり、車検証のコピーを見える場所(例:冷蔵庫や玄関)に貼ったり、日頃から目の届く場所に添付しておきましょう。

2年に1度という車検の周期は、意識しづらく忘れやすいものです。複数の手段でリマインドし、万全の備えをしておきましょう。

車検切れに気づいたらすぐすべきこと

車検が切れていたことに気づいた場合、焦りや不安から慌てて行動してしまいがちです。しかし、そのまま公道を走ってしまうと、違反行為としてさらに重い処分につながる恐れがあります。

それでは、車検切れに気づいたときに取るべき正しい対処法と、再車検についてみていきましょう。

公道を走らない

最も重要なのは、「車検切れがわかったら公道を走らない!」ということです。たとえ整備工場に向かう途中であっても、走行そのものが違反行為になります。どうしても車を移動させなければならない場合は、仮ナンバー(臨時運行許可証)を市区町村の役所で申請して取得することが必要です。

仮ナンバーは、使用できる期間や目的が限られているため、使用条件も事前に確認しておきましょう。

車検業者へ依頼する

仮ナンバーを借りるには、時間と手間がかかります。そのため、整備業者へ連絡してレッカー搬送や出張車検の対応を依頼する方法も有効な手段です。最近では、インターネットから依頼できる業者も増えており、自宅駐車場までスタッフが来てくれます。

費用は通常よりやや高くなりますが、違反リスクを避けられる確実な選択肢です。

再車検の流れと必要書類

再車検の際に必要な書類は、車検証、有効な自賠責保険証、自動車税の納税証明書を揃えなければなりません。業者に依頼すれば、車検証と納税証明書を提出するだけで車検を受けられます。一方、ユーザー車検を受ける場合は仮ナンバーや重量税、印紙などさまざまな書類や費用を準備しなければなりません。全ての書類を揃えたら、最寄りの陸運局まで車を持ち込み、車検場で検査を受け、合格後に新しい車検証を受け取ります。手続きは半日〜数日かかることもあるため、できるだけ早めに動くことが大切です。

まとめ

車検切れは、単なる「うっかりミス」で済まされる問題ではありません。無車検での運転は法令違反であり、違反点数や罰金、さらには保険の無効など、多方面に深刻な影響を及ぼします。くわえて、自賠責保険の切れが重なると、免許取消という最悪の事態に発展するおそれもあります。

こうしたリスクを避けるためには、車検日を確実に管理し、通知やリマインダー機能などのツールを活用することが不可欠です。もし車検切れに気づいてしまったら、決してそのまま走らず、ルールに従って冷静に対応しましょう。

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この記事の監修・執筆者
河野みゆき

河野みゆき

自動車業界で26年の経験を持ち、自動車保険募集人資格を保有しています。自動車保険だけでなく、女性目線で車の専門知識を広め、もっと自動車について知ってもらうため、ライターとして積極的に活動しています。