カーリース全損時はどうなる？解約・購入・再契約までを徹底解説

リース契約が全損扱いになる条件

カーリースにおける全損は、修理費が車両の価値を大きく上回り、経済的に修理が不可能と判断された場合に適用されます。リース会社では全損かどうかを判断するため、まず事故状況や修理見積もりを確認、そのうえで修理よりも廃車のほうが合理的と判断されれば全損扱いとなります。

全損時に生じるリース残債の仕組み

カーリースは、車を購入せず一定期間借りている状態のため、全損となった場合でも契約期間満了前であれば、残りのリース料が残債として発生します。「全損＝契約終了」というわけではなく、あくまで車がなくなるだけで契約は残るという点がポイントです。

車両保険に加入している場合の補償範囲

車両保険に加入していれば、保険金によって残債の多くを補える可能性があります。ただし、保険金額が残債に満たない場合は不足分を自己負担しなければなりません。詳細は契約内容により異なるため、加入中の保険条件を確認しておくと安心です。

全損時の解約ルール

ほとんどのリース会社では、車が全損となれば自動的に契約が終了（中途解約扱い）となります。ただし、全損＝強制的に契約が終わるものの、残債の支払いは免除されないため、解約と残債処理はセットで考えなければなりません。

解約金が発生するケースとしないケース

全損時は、中途解約金が必要となるケースが一般的です。ただし、車両保険が残債をカバーした場合は実質的な負担が軽くなることもあります。逆に、保険未加入の場合は残債全額を自己負担する可能性があるため注意しなければなりません。

解約後の代車・乗り換え方法

全損によりリース契約が終了した場合、次の車を確保することが不可欠です。自動車保険によっては、一定期間の代車を提供してくれる特約があり、急ぎで車が必要な人にとっては大きな助けになります。また、乗り換えを希望する場合は、新たなリース契約を受けることも可能です。

利用者の状況やリース会社のサービス内容によって対応は異なるため、事前にどのようなサポートが受けられるのか確認しておくと安心です。

全損車を購入できるケースとできないケース

リース車は、リース会社の所有物であるため全損と判断された場合、リース会社が処分を行うのが基本です。仮に買い取りを希望したとしても、リース会社が安全性や法的な理由を考慮して許可しないことが多く、結果として購入不可となるケースが一般的です。

そのため、ユーザー側で全損車を売却したり、買い取って乗り続けたりする選択肢は、実際にはかなり限られている点を理解しておきましょう。

購入したい場合に必要な手続き

もし購入可能なケースであれば、リース会社との買い取りについての手続きが必要です。名義変更や車両状態の確認などの手続きを行い、車両価格の支払い後に所有権が移転します。

ただし、全損の車は安全性に大きな不安が残るため、購入をすすめないリース会社が多いことも理解しておきましょう。

購入費用とリース残債の整理方法

車の購入とは別に、リース契約の残債は別途処理する必要があります。購入できたとしても、残債の支払い義務が消えるわけではないため、購入費用にくわえて残債という二重の負担になる点は注意しなければなりません。

新たに契約する際に見直したい条件

再度カーリースを利用する際、前回の契約で不便だった点を見直す良い機会です。なかでも、自動車保険の内容については見直すことをお勧めします。今回のように全損事故が発生すると、車両保険の有無で自己負担額が大きく変わります。そのため、次の契約では車両保険への加入や、リース車向けに設計された自動車保険（リース特約付き保険）を選びましょう。これらの保険は、全損時のリース残債や原状回復費用への備えが手厚く、万が一の負担を大幅に軽減できます。

また、走行距離制限やメンテナンス内容などの基本条件も同時に見直すと、より安心してリース生活を送れるでしょう。

購入と再リースのどちらが得か比較する視点

車の調達には、購入と再リースといった選択肢があり、それぞれにメリットがあります。初期費用を抑えたいならリース、長く同じ車に乗りたいなら購入が向いています。

ライフスタイルや使用目的に合わせて最適な方法を選びましょう。