USS東京2025年11月のオークション、この時期に会場新記録多発!?

USS東京2025年11月のオークション、この時期に会場新記録多発!?

成約率は微減したものの成約単価は9月並みの高さ!

11月USS東京の集荷台数は71,221台、前年同月比105.4%、1開催当たり17,805台と前月より微増であるものの増加となりました。

成約率は68.2%で前年同月比+3.8%、前月比では-0.7%に留まり、大幅な減少は見られませんでした。【グラフ1】

【グラフ1】

成約単価は前年同月比+158千円、前月比+24千円と微増ながら2025年9月の会場新記録に次ぐ高さとなりました。【グラフ2】

【グラフ2】

11月2週目には1,839千円と会場新記録を更新、他会場でもTAA横浜、USS横浜、HAA神戸、USS大阪など比較的輸出が強い会場に加え、TAA関東・中部、USS群馬、USS-R名古屋、ホンダ関西など成約単価新記録となっています。

為替(ドル円)が160円にタッチし、150円台後半で推移、新興国の人口増加に伴った需要等により輸出は上半期で過去最高記録となっている点、高年式車(未使用車レベル)が急増していることから成約単価が高値を維持していると言えます。また、出品数は明らかにUSS系大型会場に集中しており、会場によって偏りがかなり目立ってきています。

カテゴリー別の傾向

USS東京全体の成約率が10月から-0.7%と微減ながらカテゴリーで変化が見られます。

下落が目立ったのは「ミニバン」で「商用車」が先月比-3.9%、次いで「ミニバン」が前月比-3.5%となっています。一方、「コンパクト」が少し回復を見せ前月比+2.1%、「軽自動車」「RV」「低価格」「輸入車」などは横這いで推移しました。【表1】

【表1】

11月以降、どーなる?

10月は後半から明らかな低下が見られたものの、11月は数字上では成約単価が微増、成約率はほぼ横這いで推移しました。内需向き中古年式車は少しづつ応札が落ち着いてきていると感じられる一方、一部、軽自動車を含む輸出向き車両は、国内で流通する相場をはるかに超える応札が多く見られました。また高年式車(未使用車に近い)の出品も多く見られ、成約単価の高値を維持する要因となっていることが分かります。

輸出需要が高まっていることから流通する価格が高騰、中古車店の倒産は年間最多を更新する勢いとなっており、相場や小売りプライスが過去にない高値が続いています。

12月以降もこの流れが継続されることが予想されるため、非常に不安定な相場、応札となる可能性が高いです。ただ、12月後半以降は季節指数通り、応札は全体的に弱まることになると予想されます。

この記事の執筆者
倉田 佑一郎

倉田 佑一郎

自動車業界歴20年。24歳で自動車販売・買取の大手FC本部に入社。加盟店へのスーパーバイジング(経営改善)を得意とし、最優秀サポート賞を複数回受賞。独立後は多数の企業へ自動車ビジネスの支援をする傍ら、一般ドライバーへ向けた記事執筆や監修を行う。プロの目線から、愛車の価値を高く保ち賢いカーライフを送る提案を得意としている。